こんにちは!看護師のろいです(*^_^*)
今回は『狭心症』患者さんへの看護を
私の経験や知識をともにご紹介していきます。
『狭心症』については違うブログでまとめてあるのでぜひ活用してください。
原因・症状を知りたい方→原因・症状
予防を知りたい方→予防
心臓の動きが重要!!
まず、心臓の働きについて知っておきましょう!
心臓は、
全身に血液を送り出すポンプのような役割をしています。
健康な心臓であれば、1分間に60~100回程度(以下:心拍数)の規則的な収縮を繰り返しています。
血圧=心拍数(脈拍数)ではありません。
この収縮を続けるために必要な酸素と栄養素を心筋へ運ぶ役割を、
これで納得! 心臓のしくみ!
皆さんは心臓がどのくらいの大きさか知っていますか?
成人の心臓は、
握りこぶし程度の大きさで、 約200~300gであると言われています。
心臓には、
右心房・左心房・右心室・左心室の4つの部屋があり、
右心房と左心房の間に心房中隔、
右心室と左心室の間に心室中隔という壁があります。
さらに、心房と心室の間には弁と呼ばれるものがついています。
弁は心臓の伸縮に応じて開閉し、血液の逆流を防ぐ役割をしています。
心臓はほとんどが筋肉でできており、その筋肉を心筋と言います。
その心筋によって、心臓が伸縮し全身に血液が送り出されています。
伸縮するために必要な酸素と栄養素を運ぶ冠動脈は3本あります。
狭心症を判断するために大切なポイント
以前のブログ(原因・症状)で狭心症の疑いのある症状はまとめましたが、
患者さんが病院を受診した際に行う検査で狭心症を見分ける
大切なポイントを3つにまとめました!
狭心症発作時は、心電図上でST下降を認める
左の図のように
ST部分が下がってしまう
血液検査で、心筋傷害マーカーの上昇はない
・cTnl(心筋トロポニン)
・Myo(ミオブロビン)
・CKーMB(クリアチンキナーゼ・心筋型)
運動負荷心電図で、ST下降を認める
無症状あるいは病歴から判断しにくい場合、
運動負荷心電図という検査を行います。
運動負荷心電図には
・マスター二階段試験:一定時間2段の階段を上り下りする
・トレッドミル:速度や傾斜の変わるベルトとの上を歩行する
・エルゴメーター:ベルトに一定の抵抗を加えた自転車を漕ぐ
狭心症の判断には重要なポイントになります。
どんな治療が行われるの?
狭心症の治療には大きく分けて3つがあります。
経皮的冠動脈インターベンション(PCI)
冠動脈バイパス術(CABG)
薬物治療
経皮的冠動脈インターベンション(PCI)
・PCIの対象となるものは、血管の狭窄が75%以上の場合である。
さらに、血管を風船で膨らますため風船が届く場所である事が条件になる。
症状軽減のためには、薬物治療より有効である。
冠動脈バイパス術(CABG)
・検査によって冠動脈が2本以上狭窄しており、PCIが実施困難な場合に適用される。
心臓自体は一旦停止させ、体外で血液を循環させる。
そして、人工的な血管を移植して心臓の血液量を確保する方法。
こちらも薬物治療に比べて、予後の改善効果が明らかである。
薬物治療
②予防:硝酸薬、Ca拮抗薬、β遮断薬、抗血小板薬、スタチンなどがある。
薬には様々なルールがあるため、
一人一人にあったものが適用される。
よく使われる薬
①ニトログリセリン(硝酸薬)
狭心症、心筋梗塞などに使われる薬。
ただ飲むのではなく、舌の下に置いて溶けるのを待つ。
②バイアスピリン(抗血小板薬)
狭心症、虚血性脳血管障害などに使われる薬。
血液にサラサラ二なるため、歯医者などで抜歯する際には注意が必要。
③メインテート(β遮断薬)
狭心症、本態性高血圧などに使われる薬。
狭心症の方への看護
狭心症の方へどんな看護をしたらいいのか、
経験を元のまとめてみました。
・心電図をしっかりチェックし、異常な波形があったらすぐに医師へ報告する。
・薬の飲み忘れがないかしっかり確認する。
・胸が痛くなった状態を具体的に聞き、原因を判断する。
・PCIやCABGなどは造影剤を使用するため、術後の副作用に注意する。
副作用
・発熱・嘔気
・頭痛
・喉の違和感
・息苦しさ
患者さんをしっかり観察して、すぐに対応できるように知識を増やしておきましょう!
原因・症状を知りたい方→原因・症状
予防を知りたい方→予防しよう!